Movie Review

地獄に堕ちるわよ8

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鑑賞日: 2026年5月8日

地獄に堕ちるわよ』第8話では、細木数子が夜の世界や芸能界の裏側で生きてきた存在から、占い師として人々を支配していく存在へと変わっていく過程が描かれている。

前回までの流れで、数子は島倉千代子の借金問題に深く関わり、彼女を助けた恩人のように振る舞っていた。しかし、その関係の裏には、金の流れを握り、島倉を働かせ続けるような支配の構造があった。そして第8話では、島倉と堀田雅也の関係を数子が知ったことで、数子の中にあった怒りや喪失感が一気に噴き出す。

堀田との関係も決定的に壊れ、数子は自暴自棄になって旅に出る。そこで一度は自分の人生に絶望するが、バーで失恋に苦しむ女性と出会い、その女性に対して占いのような言葉をかける。数子は相手の弱さや不安を見抜き、「このままでは不幸になる」と断定することで、相手の行動を変えさせる。そして謝礼として指輪を受け取る。

この出来事が、数子にとって占い師としての出発点になる。数子は、占いを神秘的な力として信じたというより、人の不安をつかみ、未来を断定する言葉によって相手を動かせることに気づいたのだと思う。つまり、8話で描かれる占いは「未来を当てるもの」ではなく、「人を誘導するための武器」として機能している。

その後、数子は占いを学び、出版や営業を通じて少しずつ占い師として成功していく。そして次に目をつけるのが、天命学の祖ともいえる思想家・安永正隆である。最初から簡単に受け入れられたわけではないが、数子は学びたいという姿勢を見せたり、自分の苦労話を語ったりしながら、少しずつ安永の懐に入り込んでいく。さらに、安永の権威を自分の占いに結びつけ、本や推薦文、書などを通じて、自分自身の言葉に重みを持たせようとしていく。

最終的に数子は、安永の妻という立場にまで入り込む。しかし、その過程は純粋な愛情というより、相手の弱さや権威を利用して、自分の存在を大きくしていくようにも見える。病院で安永の娘と対立しながら、自分こそが妻だと主張する場面には、数子の執着と支配欲が強く表れていた。

第8話は、細木数子が占い師として成功していく始まりを描いた回であると同時に、彼女が人の不安・権威・メディアを利用して、「細木数子」という存在を作り上げていく怖さが見える回だった。占い師の誕生というより、“人を動かす言葉を手に入れた怪物の誕生”として印象に残る回だった。

地獄に堕ちるわよ

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